太宰治の父・津島源右衛門が明治40年(1907)に建築した入母屋造りの建物。設計は明治期の名棟梁といわれた堀江佐吉で、斜陽館のほかに弘前の第五十九銀行、旧市立図書館などを手がけました。
米蔵に至るまで青森ヒバを使用し、階下11室278坪、2階8室116坪、付属建物や庭園なども合わせて約680坪の豪邸でしたが、昭和23年(1948)、農地改革によって津島家の手を離れました。
戦後、昭和25年(1950)から平成8年(1996)まで46年間は、旅館として太宰ファンに親しまれ、その後、旧金木町が買い取り平成10年(1998)から現在の太宰治記念館となっています。
平成16年(2004)から、国の重要文化財に指定。平成17年(2005)の市町村合併に伴い、五所川原市の所有。指定管理者制度の導入により、平成18年度(2006)からはNPO法人かなぎ元気倶楽部が管理・運営を行っています。
明治40年(1907)6月21日 津島家六代の源右衛門が当時経営中の金融業店舗を兼ねた住宅として竣工。
大正12年(1923)頃 兄文治の新居として離れ座敷「新座敷」が完成する。
昭和23年(1948)6月26日 角田唯五郎氏が角田家住宅として買い取る。
昭和23年(1948)頃 長兄文治が北東隅の離れ「新座敷」を屋敷外に曳き家移転する。
昭和25年(1950) 角田氏が旅館「斜陽館」を開業する。
昭和51年(1976) 黒滝氏夫妻の所有になる。
平成元年(1989)5月9日 旧金木町指定有形文化財に指定される。
平成8年(1996)3月20日 旧金木町が買い取る。
平成9年(1997)12月4日 復元修復工事完成。
平成10年(1998)4月17日 金木町太宰治記念館「斜陽館」として開館する。
平成10年(1998)7月13日 旧津島家住宅主屋一棟県重宝に指定される。
平成16年(2004)12月10日 旧津島家住宅(斜陽館)国重要文化財に指定される。
平成19年(2007) 築百年を迎える。